日本は今、長寿社会の新たな局面を迎えています。人生が長くなっていく中で、いかに家族を守るか、老後への備え、貯蓄を長く保つことといった新たな経済的課題に直面しており、選択肢が複雑になる中で、適切な判断をしていかなければなりません。私たちマニュライフ生命は、この状況に果たすべき大きな責任を感じるとともに、寄り添うべき大切な機会と捉えています。
日本は、マニュライフにとって引き続き最も重要な市場の一つです。非常に大きな市場規模であることに加え、他の地域が今後直面するであろう長寿化の課題に、既に向き合っている地域だからです。そうした市場において、私たちの役割は明確です。お客さまがより持続的で最適な判断を行うことに貢献し、経済的にも安定できる生活を送れるようサポートすることです。
2025年は、事業戦略を実行へと移す年となりました。保険代理店、金融機関、そしてプランライト・アドバイザー(営業職員)との連携を強化し、より多くのお客さまの重要な局面にサービスを提供できる体制を拡大しました。また、グローバルスケールの強みと国内市場への深い知見を組み合わせ、保険や資産形成に対するニーズに応え続けています。戦略の真価は、お客さまやパートナーの皆さまが日々私たちと接する中で、その実効性を実感していただけるかどうかにかかっています。
また、私たちはお客さまやパートナーが当社とよりスムーズに取引ができるように仕組みなどを整えることにも注力してきました。その中の一つが、お客さまの声をもとにサービス改善を進める社内の取り組み「Better in 100 Ways」。お客さまの声に耳を傾け、不便さや負担につながる原因となる具体的な課題を特定し、それを一つひとつ解決していこうという取り組みです。私が大切にしている基準はシンプルです。お客さまへのアドバイスや明確な回答、保障・保険金請求のサポートなどが、必要とする時に、より簡単に届けられているかどうか、ということです。
さらに、未来を見据え、新たな働き方の仕組みやツールに投資することにも取り組んでいます。保障と長期的な資産形成を両立させるソリューションに対するニーズが高まっています。私たちは革新的な商品開発とデータや知見の効果的な活用、販売、引受、オペレーション各分野におけるデジタルとAI機能の強化によって、そうした期待に応えています。その一例として、社内の営業チームが販売パートナーからの問い合わせに、より迅速かつ正確に対応するために活用しているAIアシスタントが挙げられます。これらのツールは私たちの業務をより迅速かつ効率的にしてくれますが、慎重に活用しなければなりません。AIやデジタル機能を拡大する中においても、ガバナンス、データ保護、そして信頼は常に私たちのビジネスの核でなければならないと考えています。
2026年初頭、私たちは日本社会が直面する最も重要な課題の一つである長寿化への知見を深めイノベーションを生み出すために、「長寿経済インスティテュート」を日本でも展開しました。これは、単に商品を提供することだけではなく、長寿化に伴うニーズや選択肢について、より深い理解が得られるよう支援したいという、貢献の一環です。
信頼は、私たちのビジネスの根幹であり続けます。規制の厳しい業界であり、お客さまの期待も高まり続けている中で、信頼は単に机上の概念ではありません。優れたアドバイス、明快なコミュニケーション、公正な結果、強固なガバナンス、そして規律ある行動の積み重ねで得られるものです。ガバナンス、コンプライアンス、お客さまの保護は決して私たちの戦略と切り離されるものではありません。これらこそが、持続的な成長を実現し、自信を持ってお客さまにサービスを提供することを可能にしてくれるのです。
今後に向けた私たちの姿勢は明確です。保険と経済的判断をよりシンプルに、身近に、そして行動に移しやすいものにすることで、日本における長寿への備えと資産形成ソリューションをリードしていくことです。
すべてのお客さま、パートナー、仲間の信頼とサポートに心から感謝申し上げます。そして、その信頼は日々積み重ねていかなければならないものと強く認識しています。規律と配慮、目的意識を持って今後もその使命に取り組んでまいります。
取締役代表執行役社長兼最高経営責任者(CEO)
ライアン・シャーランド